陽光のマルタをめぐる 8日間
                 

2020年2月21日〜28日
ユーラシア旅行社(添乗員:水谷桃子さん)に参加して






マルタ共和国 国旗

 









PART 2

ハジャーイム神殿
イムナイドラ神殿
ハイポジウム神殿・タルシーン神殿

ハーバークルーズ











陽光のマルタをめぐる 8日間


 日程4日目 2月24日(月)

ハジャーイム神殿入り口にあるチケットオフィスを入るとまず4D映像のミニシアター。
往時の人々の生活の様子が映し出されますが、稲妻が光り雨の降るシーンでは本当に観覧席にも雨が降ってきたのにはビックリ!!
ハジャーイムとは聖なる場所との意。
ミニシアター観覧の後反対側の扉から外へ出ると、ゴロゴロとした石と野草の花の咲く原っぱ。
そんな中に真っ白なドームが。
その下に紀元前3600年頃に建てられ紀元前2500年頃には崩壊し廃墟となった巨石神殿が復元されています。
三門石造りの入り口前には生け贄の動物を繋ぐ穴があけられている。入り口を入ってすぐに半月状の部屋があり奥には祭壇、柱には無数のドット模様が見られる。
また、この巨大神殿には天体と人々の暮らしを結びつける仕掛けが施されており、夏至と冬至の日に太陽の光が差し込む穴があり、ドーム状の屋根があったとされる部屋の内部に太陽の光が入るように設計されています。
その光線の先にあったのは何なのか?
エジプトのアブシンベル神殿のような仕掛けなのでしょうか?
夏至か冬至の日に訪れてみたいです。
 










陽光のマルタをめぐる 8日間





ハジャーイム神殿を出て400mほど海に向かって緩やかな坂を下った位置にあるのがイムナイドラ神殿です。
この神殿の周囲も人間の生活感の全く無い原っぱの中に、ハジャーイム神殿と同じように白い帆布製のドームに覆われています。
イムナイドラとは動物を囲う場所の意。
紀元前3600〜2000年頃にかけて造られた3つの神殿の複合体で、いずれもふくよかな女性が座っている形で、ハジャーイム神殿とイムナイドラ神殿、同じような規模で同じような形状の2つの神殿がすぐ近くにあるのは何故?
右側の神殿が最も古い神殿で、祭壇の内側には世界最古の暦計算に使われたといわれるドット模様が見られます。
5000年も前に古代の人々がここでどのような暮らしをしていたんだろうか?考えていると楽しくなります。

 

 








陽光のマルタをめぐる 8日間


マルタ共和国は日本の淡路島ほどの小さな国ですが、20以上の古代の遺跡が存在しています。
学校の社会科の教科書では世界最古の巨石遺跡はエジプトのピラミッド群と書かれていたような記憶があったのですが、マルタの遺跡はそれより1000年以上前のものということに驚きました。
マルタの遺跡を残した文明は、エジプト文明やシュメール文明がはじまるずっと前に存在していた謎の文明だったのです。






  地下神殿ハイポジウム


 その中でもほぼ完全な形で残っているのが、世界遺産でもある地下神殿ハイポジウムです。
ハイポジウムは光や二酸化炭素による劣化を防ぐ為、1日80人限定の入場で、同時に入れるのは10人まで。
全ての持ち物を受付前のロッカーに預けなければならず、当然写真撮影は一切出来ません。

 地下神殿ハイポジウムは住宅街の中にあります。住宅建設の最中に偶然見つかったのだった。
「HYPOGUEM」の表示を見落としてしまったら通り過ぎてしまいそうな、普通の住居のような入り口だ。
神殿内に入るとすぐに三本の石でできた門がある。門をくぐり深く降りていくと中央広間に出る。この中央広間を取り巻いて、いくつかの部屋がある。
有名な「眠れる女性像」は中央広間に降りていく通路の脇で見つかっている。
広間の手前の右側には赤土が残されている場所があり、この赤土には人骨やら動物の骨、土器、装飾品などが含まれている。後世の研究のために、ここだけ発掘されていないのだという。
狭い通路をさらに進むと、小さな部屋があり、天井や壁には渦巻き模様の塗装がされている。赤く塗られたこの渦巻きに使われている塗料は、3万年前に描かれたとされる有名なラスコーの洞窟のウシの絵で使われているものと同じものだそうだ。
この部屋の左側奥には、広間から続く部屋がある。そのさらに奥にも部屋があり、そこが、神官たちが住んだ部屋ではないかと思われているが、人が住んでいた形跡も、火を使った形跡も残されていない。
広間からつづく部屋の壁には野牛の壁画があったと言われているが、現在は薄くなってしまい薄暗い中ではほとんど見えない。その壁画の反対側からはさらに地下へ行く入り口がある。3階建ての地下神殿ハイポジウムの最下部は、地上から10.6メートルの深さになる。
1906年に地下神殿ハイポジウムを調査した考古学者によると人骨が7000体分はあると見積もっている。
誰が、何のために何時頃造られたのか?はたして地下の岩盤をくりぬいて造られたハイポジウムは地下神殿なのか共同墓地なのか?謎は深まるばかり。

下の6枚の写真はハイポジウムの中の様子ですが、撮影が出来ないのでホームページからお借りしました。







タルシーン神殿


 地下神殿ハイポジウムから歩いて10分程の場所です。
タルシーン神殿の入口も普通の住宅と変わりない小さな石造りの四角い建物です。
紀元前3000〜2500年頃の遺跡で、巨石を組み合わせた半円形の神殿が4つ集まっている遺跡で、数あるマルタの巨石神殿のなかでも土中に埋もれていたために保存状態のいい遺跡です。この遺跡も、先史時代の巨石神殿群の1つとして世界遺産に登録されています。
4つの神殿のうち、もっとも古いとされる神殿はその痕跡を残すのみで、神殿としての形が残されているのは第1から第3の3つだけです。
マルタに残る巨石神殿のなかでも、タルシーン神殿は当時の神殿建築の進化をよく表す、建築と彫刻に優れた遺跡といわれています。
先史時代の遺跡というと、なにもない平原にぽつんとたたずんでいるイメージがありますが、タルシーン神殿も地下神殿ハイポジウムと同じパオラという街の中にあり、周囲は住宅街。1914年に農民によって土中から偶然に発見されました。それから、1914〜1919年にかけて考古学者によって発掘が行われ、一般に公開されるようになりました。
入口を入って右手にあるのが、最も新しい第3神殿です。
第3神殿からさらに奥に進み、中央にあるのが第2神殿。ほかの神殿とは異なり、左右対称の半円が3つに重なり合う構造をしています。
中に入って進んで行くと、大きな石像が目を引きます。高さ2.5メートルのスカートをはいた太った女神の下半身像です。これは「豊穣の女神」を表したものとされ、上半身が欠けた状態で発見されました。
マルタに残る巨石神殿からは、ほかにも大小の女神像が発掘されており、母なる女神が人々の信仰を集めていたことがうかがえます。
その近くにある石板には、よく見ると2頭の雄牛が向かい合うレリーフも。
タルシーン神殿の装飾で印象的なのが、石に刻まれたうずまき模様のレリーフ。
これは北大西洋からエーゲ海にいたるまで、ヨーロッパの多くの場所でみられる装飾で、時間と永遠の象徴と考えられています。
さらに奥には第1神殿がありますが、第2神殿と第3神殿に比べると装飾は少なく、時代が新しくなるにつれて装飾が増えていったのが伺えます。
巨石で仕切られた部屋の一部には穴が開けられており、ここから巫女が神託を下したといわれています。


 

 





陽光のマルタをめぐる 8日間




 日程5日目 2月25日(火)

ヴァレッタの東海岸沿いの街スリーマの観光桟橋からのハーバークルーズ。
スリーマからはマヌエル島を眺め、ヴァレッタの街をぐるりと回ってさらにグランドハーバー、スリーシティーズ等中世の面影そのままの景観を船上から眺めました。
石造りの古い建造物や高い壁を巡らした要塞、造船所のドッグ、豪華観光船とともに数えきれないほどの豪華なヨットが係留されている様子などが見られ青空の下とても楽しいクルーズでした。

 

 











                                     
   PART 3 へと続きます。






PART 1:
成田からマルタへ  ブルーグロットー ヴァレッタ市内観光


PART 2:
ハジャーイム神殿  イムナイドラ神殿  ハイポジウム神殿・タルシーン神殿 ハーバークルーズ


PART 3:
イムディーナ/大聖堂  ラバト/ドムスロマーナ  聖アガの地下墓地  マルサシュロック  スリーシティーズ/セングレア監視塔 ヴィットオーザ  日本海軍慰霊碑


PART 4:
ゴゾ島/ アズールウィンドゥ跡地
 ジュガンティーヤ神殿 チタデル
 ゴゾ大聖堂


PART 5:
マルタ島  ポパイ村
サンジュリアン・インターコンチネンタルホテル


PART 6:
カーニバル   帰路




食べ物のページへ

人・生き物  花・植物のページへ




_△_


陽光のマルタをめぐる8日間

   まるごとベトナム大縦断6日間   ブルネイ王国   ミャンマー   ルーマニア・ブルガリア
南インド   ラオス   ポーランド大周遊   春色に染まるオランダ・ベルギードイツ
   芸術薫る美しきロシア   トルコ   フランススペシャル ヨーロッパ最後の秘境・アルバニア
流砂の道 西域南道とタクラマカン砂漠縦断   ドバイ&アブダビ    プラハとチェコの小さな町チェスキークルムロフ
シルクロード ウルムチ・トルファン   世界遺産登録・小笠原   ウズベキスタン  バルト3国   ギリシャ
中国 東北部 カムチャッカ
 イギリス浪漫紀行 ポルトガル   桂林・漓江下りと龍勝棚田  
クロアチア・スロベニア・ボスニア・モンテネグロ   2回目のエジプト・アブシンベル朝日の奇跡
  メープル街道 秋彩   チュニジア   ベネズエラ、コロンビア   イスラエル スペイン  
ドロミテ・チロル・ベルニナ感動紀行   モロッコハイライト  
ヴィクトリアの滝と南アフリカ
ボロブドゥール遺跡とバリ島   最後の秘境 世界遺産 武陵源
  ペラヘラ祭とスリランカ  ヨルダン・シリア・レバノン
南米・イグアスの滝と悠久のアンデス・メキシコ カナダ イタリア キリマンジャロ登山  黄山 

エベレストを仰ぐ、ヒマラヤトレッキング  エジプト  九寨溝  スイス  ニュージーランド  アンコールワット

My Home