2004年6月15日〜22日にかけて 《情熱のスペイン・           
アンダルシア
8日間》 (日本旅行)に参加しての記録です





6月15日(火)
JAL411便はほぼ定刻の12時50分、アムステルダム・スキポール空港に向け梅雨の合間の青空目指して成田空港を離陸。
この機には個人用のモニターがついていたので、12時間近いフライトにも厭きることもなく17時30分にアムステルダムに到着。
出入国書類等の提出も無く、あっけないほど簡単に入国審査を通り、長い距離を歩いてバルセロナ行きの搭乗口まで移動。
JALとのコードシェア便のイベリア航空IB4263便は19時15分にアムステルダムを後にしてバルセロナへと向かう。
この機での機内サービスは水も含めてすべて有料。
日本の新幹線だと思えば違和感はないが、ちょっと味気ない気もする。
スペインのバルセロナへの到着は予定通りの21時20分。
ちょうど日が沈むところで、外はまだ明るい。
バスに乗り込み近郊のグラノジェルスにある、オープン間もないホリディイン系のホテルに向かうが38人もの大所帯なので結構時間が掛かり、部屋に入ったのは11時頃になってしまった。
部屋はデラックスなビジネスホテルといった感じで機能的にまとまっていて良かった。
時差もあって長い一日に疲れてシャワーだけ浴びて早々にベッドに。
6月16日(水)
朝6時半に起床、外はまだ真っ暗。
ちょっと物足りない感じのパンと飲み物、チーズにハムといった朝食を済ませてバスに乗り、朝の通勤時間帯で車の多い道路をバルセロナ市内へと向かう。
最初に訪れたのはバルセロナと言えばここ、1882年に着工され今だに建築が続いているガウディの聖家族教会(サグラダファミリア)。
一歩中に足を踏み入れると、そこはまさに工事現場、朝早いのでまだ観光客の姿も少なく、短時間だったが塔にも登れたししっかりと見学出来た。
次に訪れたのはグエル公園。
ゆるやかな丘陵地に住宅地として計画されたここは門番の小屋や管理事務所から始まって、曲面を自由自在に用いて、彩色タイルで装飾された建造物、広場を取り囲むベンチ、それらすべてがガウディの世界。
再びバスに乗って市内でもガウディの造った建物を車窓に見ながらモンジュイックの丘に。
あのバルセロナオリンピックでの有森選手のゴールシーンが目に浮かぶ。
時間がなくヨット競技が行われたハーバーとバルセロナの市街を見下ろして昼食の場所に。
トルティーヤの昼食の後は高速道路を南下して一路バレンシアへ。
バレンシアでのホテルは市内の賑やか場所にあってショッピングセンターの中にあるといった感じのエクスポホテル
夕食は本場のパエリアとオレンジジュース、それと赤ワインにオレンジやレモン・りんご等を入れたサングリア。
食後は買い物に出掛けてお土産用にオリーブオイルを買った。

6月17日(木)
今日もパンと飲み物がメインの朝食を済ませ、8時にホテルを出てバスはドンキホーテの舞台となったラ・マンチャ地方へと向かう。
カンポ・デ・クリプターナで丘の上の風車を見学。
ここの風車は粉引きに使われていたようだが、今は動いていない。
でも白い風車が点在するのどかな風景は気持ちいい。
昼食で訪ねたのはベンタ・デル・キホーテ(ドンキホーテの旅籠)。
周囲は静かな古い田舎町といった感じの場所だが、もちろん入り口にはドンキホーテの像と馬の水のみ場があった。
白い壁が眩しく陽射しが強く暑かった。
その後再びバスに乗り途中のドライブインで休憩をし一路グラナダへ。
グラナダへは早めに着いたこともあって、市の中心部近くでバスを降りて急ぎ足で繁華街を抜け、目的地はカテドラル。
カテドラルを外側から見て市役所の前を通って再びバスに乗り、市街を見下ろすアルバイシンの丘の上にある今日泊まるサン・ガブリエルホテルへ。
こじんまりとしたホテルだがプールもあってまあまあのホテル。
スペインでは日没が遅いこともあってか夕食はいつも8時過ぎ。
それでもまだ陽は高く、こっちの人達の夕食時間には早いらしくレストランはいつも一番乗り。
この日も食事が終わる頃になって日が沈み、レストランのバルコニーから見えるグラナダの街に灯りがともり始め綺麗な夕景色が見られた。

 6月18日(金)
ホテルの出発は7時半。
朝陽の中をスペインの誇る世界遺産、アルハンブラ宮殿へ。
8時半の開門を待ってガイドさんと共に中に入る。
カルロス5世宮殿では丁度開催中のグラナダ音楽祭の会場がセットされていて宮殿と言うよりは、コンサートホールといった感じになっていた。
こんな雰囲気の中で音楽を聴いてみたい。
宮殿が造られる前からあった城塞のアルカサバを見て王宮へ。
そこにはたくさんの部屋があって、それぞれに寄せ木細工や素晴らしい象嵌、漆喰等で飾られた天井や壁、柱、アラベスク模様の床・・・まるで美術館の中にいるかのよう。
プールのような長方形の池と緑に囲まれた中庭、建物内にも水を引き込み、涼しく過す工夫が随所に見られる。
さらに庭園を通って夏の離宮・ヘネラリーフェへ。
ここも水が上手に使われていて夏の暑さを忘れさせるように出来ている。
広大な土地の高低差を上手に利用したすばらしい宮殿と庭園を短い時間での駆け足観光では全部を見ることが出来ず残念。
アルハンブラ宮殿を後に地中海を見下ろすコスタ・デル・ソルの「白い村」ミハスへ。
昼食のレストランで結婚式を終えたばかりのスコットランドからの人達と一緒になった。
このカップルは、細い路地の両側が真っ白な壁で、そこに花が飾られているこの美しいミハスの村で新しい人生のスタートを夢見ていたのだろう。幸せな人生を祈る。
狭い村の路地を一回りして、紫色のジャカランタの花を見、岩をくり抜いて造られた教会を見てからバスに戻って、左手に見えていた地中海と別れてロンダの街へ。
バスターミナルでバスを降りて、スペイン最古と言われる闘牛場の前を通ってヌエボ橋に向かう。
深い峡谷に架かる橋の上から下を見ると、高さが100メートルもの断崖になっていて吹き上がってくる風が心地いい。水の流れを追って行くと、遠くの方は緑の丘陵地帯で雄大な素晴らしい景色が広がっている。
ロンダを後にしたバスは、山の姿が遠のくとなだらかな丘陵地帯に入って行く。
遠くからは緑色に見えていた丘は、近ずいて見るとなんと「ひまわり」。
車窓の両側には行けども行けども一面のひまわり畑。
そんな中をバスはスピードを落とすことなくセビージャ(セビリア)を目指す。
まだ明るい中をセビージャ郊外のグランホテル・ソルカールにチェックイン。
新しい綺麗なホテルだ。
一休みした後、再びバスに乗って市内の中心地へと向かう。
夕食をとった後はレストランから歩いて、エル・パティオ・セビリャーノでお待ちかねのフラメンコショーの鑑賞。
ずいぶん前に銀座で見たフラメンコは女性の踊りがメインだったけれど、本場スペインのフラメンコはそれとは全く違って、女性の踊り、男性の踊り、ペアでの踊り、そしてギターと唄、どれも圧倒されるような迫力があって素晴らしかった。

 6月19日(土)
昨夜はホテルに戻ったのが遅かったので、今朝は7時半起床とゆっくりだった。
9時半にホテルを出て、バスで昨夜訪れた近くで下車。
今はそうは見えないが黄金の塔の写真を撮って、カテドラルへ。
ヒラルダの塔の下で11時の開門を待って中に入る。
ヨーロッパで3番目の大きさと謂われる大聖堂だけあって内部は広く、高い天井と林立する石柱、立派な祭壇と絵画、綺麗なステンドグラス、大きなパイプオルガン・・・・コロンブスのお墓もあった。
内部の見学を終えてヒラルダの塔に登る。
70メートルの高さの展望台まで階段ではなくスロープになっている。
展望台からの眺望は素晴らしく、ぐるっと一回りするとセビージャの街すべてを見渡せる。
アルカサールは入り口から中を覗いただけで、バスに戻ってひまわり畑を車窓に見ながらコルドバへ。
コルドバに着いて昼食をとり、その後壁に挟まれた通路といった感じの「花の小径」を通ってから、メスキータへ。
増築を繰り返したメスキータ内部は隣同士の柱の材質、色、形が違っていたり、吊り下げられた照明も異なり、ちょっと不思議な空間。
もっと驚くのはイスラム教会とキリスト教会が同居していること。
メスキータの観光を終えてバスは最後の滞在地、首都のマドリッドに。
市内で中華料理の夕食後、クラリッジホテルにチェックイン。
2連泊となるこのホテルだが賑やかな交差点にある、結構古い建物でシングルベッド1つの部屋は狭く、冷蔵庫やミニバー・湯沸しも無い。
バスタブもベビーバスみたいに小さく、シャワーの受け皿とった大きさで、ゆっくりと寛ぐというのはとても無理。この旅行で泊まったホテルでは最悪。

 6月20日(日)
9時15分にホテルを出て、まずプラド美術館へ。
日曜日の午前中というこもあってか、かなり空いていて、ゴヤの「着衣のマハ」「裸のマハ」が並べて展示されていたり「カルロス4世の家族」、ベラスケスの「ラス・メニーナス」、グレコの「胸に手を置く騎士」等のスペイン絵画、3巨匠の作品が多く展示されている。他にもルーベンスやラファエロ等の美術書でしか知らなかった絵画をゆっくりと見れたのが良かった。
美術館を出た後はスペイン広場に寄って、王宮をちらっと見てタパスの昼食の後、バスで1時間ほど走り古都トレドへ。
始めに対岸より街の全景を見る。
大きく湾曲したタホ川が3方を囲み天然の要塞の地形になっている。
エル・グレコが住んだ街、トレドは中世の姿そのままに残されていた。
坂が多く道は狭く、曲がりくねっていて観光は大変。
サント・トメ教会でエル・グレコの最高傑作「オルガス伯の埋葬」を見る。
なんとこの絵のすぐ下にエル・グレコの遺体が眠っているとのこと。
観光の後ホテルに戻り休憩、といっても落ち着ける部屋ではないので、現地のガイドさんからは止められていたけど、近くのレティーロ公園へ出掛ける。
とても広い公園で緑が多くバラ園も綺麗だった。
日曜日なので家族連れが多く、池に面した野外音楽堂ではおおぜいの若者達が思い思いの演奏をして賑わっていた。

 6月21日(月)
スペインでの最終日。今日は出発まで自由行動。
荷物をまとめてチェックアウトを済ませ、地下鉄に乗ってソフィア王妃芸術センターへと向かう。
ここではピカソの「ゲルニカ」をはじめダリ、ミロの多くの作品が展示されていた。
のんびりと名画に向かい至福の時間を過ごす。
昨日と違って今日は落ち着いた雰囲気を見せているレティーロ公園を通ってホテルに戻ってスペインでの観光はすべて終わった。
13時45分にホテルを出て空港へ向かう。
最初に乗るのは機内サービスが有料のイベリア航空なので、時間があったのでサンドイッチを食べておいた。
16時55分に出発の予定だったが滑走路の手前で40分も待機。その後マドリード空港を離陸してロンドンへ。ロンドン到着は19時。
ロンドン・ヒースロー空港でJAL404便に乗り換えて21時成田へと帰国の途に。
久しぶりに日本の新聞を見て、夕食を食べると明日は日本なんだなあと急に現実に引き戻されてきた。
ゲームをしているうちに眠くなってきた。





《旅行を振り返って》
短い日程での観光には制約があるのは解かるけれど、再び訪れる機会があるのかわからない場所だけに、もう少しゆっくりと見学したかった。
それと、最後のマドリードでのホテルが良くなかった。せめて最後はゆっくりと入浴したかった。バスジェルがあったけれど、一体どうやって使うんだよ!って腹立たしくさえ思った。
添乗員さん、現地のガイドさん、運転手さんみんな一生懸命でいい人だったのが救い。
同行の皆さんにもお世話になった。どうも有り難う。
でも、もうこの会社のツアーには参加したくないと思った。



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