クラブツーリズムのツアーにて

 2017年9月20日(水) 〜 9月27日(水)






 







PART 1:デリーで乗り継ぎチェンナイへ カーンチプラム マハバリープラム









  日程1日目 9月20日(水)

成田空港11時15分発 エアインディア AI-307便にて乗り継ぎ地であるインドのデリーへ。
機種はまだ新しいB787-8型、3-3-3席並び。通路側の33C席。
機内食はカレー味の昼食と到着前に軽食のサンドイッチ。日本で調理されたものなので、それなりに美味しかった。
映画やドラマ、映画産業の盛んな国だけあって数は多いけれど日本のものはあまりない。退屈な9時間だった。
乗り継ぎ地となるデリーのインディラ・ガンディー国際空港へは 17時の到着。(インドと日本の時差:3時間半)
入国の手続きを済ませ出口で現地ガイドさんと合流。
チェンナイへ向かう国内線に移動してまた手荷物検査。
デリー発 20時45分 エアインディア AI-540便、通路側の30C席。
国内線でも国際線並みの温かな機内食のサービスがあった。当然カレー味。
チェンナイ(旧マドラス)国際空港の到着は23時35分


チェンナイ(旧マドラス)着 23時35分 着後、ホテルへ。


南インドは、インドのルーツともいえるドラヴィダ文化(インドの原住民ドラヴィダ人の文化)が華開いた所で、首都のデリーのある中・北部インドとは言葉も文化も全く異なる地域です。
南インドへの日本からの直行便はなく、今回の旅行ではデリーを経由してチェンナイ(旧マドラス)に入り南インドの旅行をスタートさせました。
デリーからは空路で約2時間半の距離です。
チェンナイはベンガル湾に面するタミル・ナードゥ州の州都で人口はバンガロールに続く460万人以上を有するインド第4位の大都市です。
1996年にマドラスから改名してチェンナイとなりました。
同じインドでありながら、近隣諸国からの影響が少なく、芸能や音楽をはじめとして、インド独自の独創的な文化が強く残っている地方です。また、のんびりとした街の雰囲気や、生粋のインド文化を感じたいという欧米からの観光客からもとても人気があり「南インドの玄関口」として注目されています。
世界遺産のマハバリープラムや海を始めとする自然が豊かな地域でもあります。
また、南インドは美容・医学で古くから知られている、アーユルベーダ発祥の地でもあります。

だが今回の旅行にはチェンナイでの観光は含まれていません。



チェンナイ(旧マドラス)AMBASSADOR PALLAVA ホテル











日程2日目 9月21日(木)

カーンチプラム観光
8時にバスでヒンドゥー教7大聖地の一つ、タミル・ナードゥ州のカーンチープラムに向かいます。
カーンチープラムはチェンナイ市内から約80キロ南西へ行ったところに位置する7世紀から8世紀にかけて栄えた古都です。
南インドで唯一、ヒンドゥー教の7聖都の一つに数えられていて、寺院の数は多く200以上あるといわれています。
それらの寺院の多くは今も当時のままの姿を残している素晴らしいところです。
またカーンチプラムはヒンドゥー教徒の巡礼地になっているので、インド各地からも多くの人が訪れます。


エーカンバラナータル寺院
シヴァ神を祀ったカーンチープラム最大の寺院で、16、17世紀にかけて建築が行われました。
高さ60mの塔門が遠くからでも目を引きます。
塔門はゴープラムと呼ばれ、南インドのヒンドゥー教寺院特有の高大な石造りのピラミッド型の塔門で、表面にはびっしりとヒンドゥー神話に由来する彫刻、彫像が施されてされています。これらの彫像や彫刻は多様性に富んでいますが、そのゴープラムが設置されている寺院に祀られている神様に関連する神話から抜き取られた場面を表すものが多いとのことです。
エーカンバラナータル寺院ではすべての荷物を預け、履いてきたサンダルも脱いでの入場です。カメラは撮影料を払えば持ち込みO・Kでした。
最奥にある本堂にはヒンドゥー教徒しか立ち入ることが出来ないですが、それ以外の場所は自由です。
フラッシュを使わなければ写真の撮影も問題無く出来ました。
中はいくつかの区画に別れていますが、それぞれの建物へ続く暗く巨大な回廊が特徴的です。全体にろうそくの匂いと油煙に包まれたひんやりとした空気に満たされた回廊を支えている柱は全て一つの岩から造られているそうです。
あらゆる場所に数々の彫刻や仏像、置物。動物の像。回廊の天井の一部はピカピカとカラフルな電飾で飾られています。
彫像にも派手に電飾されたものがあります。
本堂の入口でお参りをしたらヒンドゥー教徒のようにおでこにビンディー(ヒンドゥー教徒がおでこにつける赤い粉)をつけてくれました。
寺院の一角には樹齢3,500年といわれるマンゴーの木とシヴァ神一家を祀った祠があり、ヒンドゥー教の神、シヴァとカーマークシ女神はこの木の下で結婚したと伝えられていて、とても神聖な場所として祀られていて、若いカップルも大勢参拝しています。


カーマクシアンマン寺院
エーカンバラナータル寺院から南東に5分ほど。カーマクシ女神を祀った寺院です。真っ白で美しいゴープラムが特徴的です。
門前で靴を脱いで荷物のチェックを行って入場しました。中はひんやりと過ごしやすかったです。
カーマクシアンマン寺院の参道には多くの絹織物の店が軒を並べており、インド人のガイドに聞いたところ、カーンチプラムは絹織物の産地としても有名で、その中でもこの辺りは絹織物の販売、縫製関係のお店が多い場所とのことでした。


カイラーサナータ寺院。
シヴァ神を祀った寺院です。
本堂の壁や柱には所狭しと神々や動物たちの見事なレリーフが施されており、劣化もそれほどは進んではいないようでした。
本堂を護るかのように、白い牛であるナーンディーが腰を据えています。芝生も美しく手入れされていました。
本堂内で静かにお祈りする人、ご飯を食べたり、ただ休憩している人等、多くの人がそれぞれの時間を過ごしています。
寺院内には約500本の柱があり、大小合わせて136本ものリンガ(男根の象徴)が安置されているとか・・・。


ワラダラージャ寺院
16世紀頃に造られたヴィシュヌ神を祀るワラダラージャ寺院。
この寺院も中に入るのには靴を脱いで裸足になる必要があり、入場料は無料でしたが写真撮影料は必要でした。
真っ白なゴープラム。中には96本もあるという石柱の彫刻が見物です。
奥では半裸の僧侶たちが地に響くような声で経を読んでいて、厳かな雰囲気が立ち込めている中で、参拝者たちは額を地面につけて祈っていました。



市内のレストランでビュッフェ形式の美味しい昼食

昼食後マハバリープラムへ















カーンチプラムでの昼食後 マハバリープラムへ

14時 マハバリープラム着

マハバリープラム観光
マハーバリプラム(旧名:ママプラム)はカーンチプラムから南東へバスで約1時間15分程の距離にあるベンガル湾を見渡すリゾート地です。
4世紀から9世紀にかけて、時の支配者パッラヴァ朝のマーマッラ王とその後裔により東西交易の拠点として栄えた町で、当時に造られた歴史的価値のあるヒンドゥー教の建造物群、彫刻や石窟寺院の数々が残されていて、この地を訪れる旅人を魅了しています。海岸に佇む素朴な遺跡群は、世界遺産「マハーバリプラムの建造物群」として数多くの遺跡が登録されています。
インドのイメージとは少し異なる摩訶不思議な感じのする遺跡の街です。


ファイブ・ラタ(5つの石彫り寺院)
5つの建造物は、古代の木造民家やヒンドゥー寺院等を模して、地面に突出した巨大な一枚岩の花崗岩から彫り出されたというこの遺跡は、4世紀から9世紀にかけてこの地に栄えたパッラヴァ王朝時代において、この地を統治していた王、マーヘンドラヴァルマン及びその息子であるナラシンハヴァルマン1世の治世下(7世紀半ば頃)に築かれました。
しかし、王の死と共に作業は打ち切られ、未完成のまま放置されたと言われています。19世紀に発掘されてようやく地上にその姿を現し、1985年には世界遺産に登録されました。
約200年前、イギリス人によって発見されるまで長い間砂に埋もれ、人々から忘れ去られていたロマン溢れる遺跡です。
「ラタ」とは、サンスクリット語で山車を意味します。5つのラタには、それぞれ、古代インドの叙情詩「マハーバーラタ」に登場する英雄やその妻、王子等に由来する名前がつけられており、それぞれダルマラージャ・ラタ、ビーマ・ラタ、ドラウパディー・ラタ、アルジュナ・ラタ、ナクラ・サハデーヴァ・ラタと呼ばれています。
この5つのラタは、長方形や、前方後円型などレイアウトも様々で、最も大きいもので長さ13メートル、一番高いもので高さは12メートルもあります。大きさや屋根の形もそれぞれ異なる特徴を備えたこれらは、南インドの寺院建築に多大な影響を与えたと言われており、現存する南インドのヒンドゥー寺院は、この5つのどれかが原型になっているとされています。
南インドの古代の建築様式を知る上で極めて価値の高い遺跡であり、周辺には他にも未だに遺跡が眠っている可能性があり、多くの学者が研究を続けています。
インドラ神を祀るナクラ・サハデーヴァ・ラタの横には、神の乗り物とされる象等の巨大彫刻もあります。シヴァ神の乗り物とされるナンディーという聖なる牛や、ドゥルガー女神の乗り物であるライオン像などもあり、インド人にとっても重要な意味を持つ観光地であり、記念撮影をする観光客でごった返しています。


海岸寺院。
8世紀初頭になると南インドの寺院の建築様式が石窟寺院から石造寺院へと移行して最初に造られたのがこの海岸寺院だと言われています。
元々は7つの寺院があったが、他の寺院は海へ沈んでしまい、現在はこの海岸寺院の2つの建物しか残ってないません。大きい寺院がシヴァ神で小さいほうがヴィシュヌ神の建物となっている。
1984年世界遺産登録。切り石を積み上げて造られた石造りのこの寺院は、1,300年近く波や風による浸食を受けて角が取れて丸みを帯びています。
それでも4角錐の先端を大空に向けて均整のとれた姿で立っています。見ていると心が穏やかになるような安らぎが感じられます。
当時としては高度な技術を駆使して造られた建造物も雨風や波からの浸食には勝てずその対策のため海側には防風林が植えられています。


アルジュナの苦行。
石を彫ったレリーフとして世界最大の規模を誇る「アルジュナの苦行」も、世界遺産の「マハーバリプラムの建造物群」の一部です。
この巨大なレリーフは、高さ9メートル、幅27メートルの花崗岩の岩山に彫られています。
1300年以上経った今、テーマはもはやはっきりと分からず、ヒンドゥー教の神話である「ガンガーの降下」もしくはインド最大の叙事詩「マハーバーラタ」に登場する「アルジュナの苦行」の場面を描いたとも言われています。
「アルジュナの苦行」という解釈は、マハーバーラタに登場する英雄アルジュナが、シヴァ神から強力な武器を手に入れる為に苦行をしているというもので、レリーフ中央の溝がある部分の左上に、片足立ちになって腕を頭の上に回しているのが苦行するアルジュナの姿といわれています。
しかし、レリーフ中央の溝はガンジス川を表しているとも言われ「ガンガーの降下」の場面という説も根強いです。
今にも動き出しそうな大きな象の下には小象がいたり、たくさんの神々や動物、また人間たちの躍動感溢れる写実的な姿に見ていて飽きません。
このレリーフの先は、石窟寺院「パンチャパーンダパ・マンダパ窟」と繋がっています。
柱にはパッラヴァ王朝の象徴とも言われる見事なライオンが彫られており、石窟寺院内のいくつかの彫刻も躍動感があり見事なものです。しかし、彫刻の無い柱もあり、祠堂は岩を削った跡だけでレリーフ等は施されておらず、未完成であることが伺えます。
この花崗岩の岩山には、10以上の石窟寺院が彫られています。


クリシュナのバターボール
「アルジュナの苦行」からほど近い小高い岩山の斜面には今にも落ちそうで落ちない不思議な巨大な岩、「クリシュナのバターボール」があります。このクリシュナのバターボールもユネスコの世界遺産に登録されています。
クリシュナは、ヒンドゥー教の神様の中でも特に人気の高い、強くてハンサムで女性にモテモテだった神様で、その神様の好物バターボールに似てることからその名が付けられたそうです。
岩でできた丘の中腹に今にも転がり落ちそうな絶妙なバランスで止まっている直径約10mの巨大な岩で、反対側に回って見るとナイフでスパッと切ったような形をしています。
岩をすぐ近くでから見てみると、その大きさに比べてほんのわずかな接地面で留まっているかが分かり、驚きます。
クリシュナのバターボールの付近には日陰がなく、多くのインド人がこの岩の下で涼んでいます。
ここへ来た人は観光客だけでなく地元の人達も岩に触り押したりもしますが、どんなに強く押しても全く動くことがない不思議な岩ですが、万が一転がってきたらと考えるとドキドキします。
実はパッラバ朝時代に象8頭に引かせたが全く動かなかったという逸話が残っています。
この公園内には似たような岩がたくさんあります。この辺りだけに、こんなに巨大な岩がこんなにもたくさん転がっているのか、不思議です。



観光後、昨夜泊まったチェンナイのホテルへ戻り夕食

チェンナイ(旧マドラス)AMBASSADOR PALLAVA ホテル






                                     
   PART 2 へと続きます。


PART 1:デリーで乗り継ぎチェンナイへ カーンチプラム マハバリープラム

PART 2:マドゥライ コモリン岬とカニャークマリ バックウォーター1泊クルーズ

PART 3:コーチン デリー再発見 帰路

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